トレーニングの知識

多関節種目と単関節種目の使い分けと用途

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ウェイトトレーニングを行う際、各部位、各種目によっては多関節種目と単関節種目の二通りが存在します。まずは多関節種目と単関節種目の違いについての説明と使い分け、用途について説明していきます。

多関節種目と単関節種目って何?

  • 複数の筋肉を連動させて動作を行うトレーニングが多関節種目
  • 単一の筋肉のみを動作されるトレーニングが単関節種目

ベンチプレスの例

大胸筋を中心とした周辺の補助筋群、三頭筋や三角筋なども同時に連動されますのでベンチプレスは多関節種目です。

ペックフライの例

限りなく大胸筋の収縮だけに限定したトレーニング。その他の筋肉群を全くorほぼ利用しないため単関節種目です。

多関節種目と単関節種目の使い分け方法

最初にザックリと説明すると複数の筋肉を同時にまとめて鍛えたい場合は多関節種目を行い、特定の筋肉のみにターゲットを絞って集中的に鍛えたい場合は単関節種目を行います。しかし厳密には、そう簡単な話ではないので、ここから先は深く掘り下げた内容を明記していきます。

多関節種目のメリットとデメリット

上記で説明したベンチプレスを例にした場合、重たいものを押し上げるという動作において必要な筋肉群を一括して鍛えることができます。その結果、押し上げる際に必要な各筋肉をバランスよく発達させることができるため、特定の筋肉のみが偏って過剰に発達するということは決して起きません。多関節種目の強みというのは必要な動作に応じ必要な筋肉全ての強弱バランスよく発達するため自然的な動作、ベンチプレスであれば胸元から押すという動作のパフォーマンスを向上させることができます。他にも各筋肉群を同時に連動させるトレーニングになるため筋肉の連動性の向上が見込めます。つまりは、複数の筋肉を効率よく動員、連動させねがら動作を遂行できるよう神経系の発達が見込めます。そのためパワーリフターの方々のように身体の線の割に高重量で動作を行えるようなパフォーマンスの向上を図ることが出来ます。

ウェイトトレーニング初心者の場合は特に多関節種目は非常に重要な種目となり、全身の各筋肉群との連動性を兼ね備えたトレーニングが必要となります。この時に大胸筋を鍛えるにしても単関節種目にて鍛えるのではなく多関節種目にて大胸筋を鍛えることによって大胸筋並びに大胸筋の発達に見合う補助筋群を含めたバランスの良い大胸筋の発達を促すことができるので大胸筋と他筋肉群との発達バランスが保たれます。

初心者が、いきなり単節種目にて大胸筋のトレーニングを行うと大胸筋の発達の割に周辺の補助筋群の発達が見込めません。すると大胸筋ばかりが発達して他は全く発達しないという身体のバランスの崩れが生じます。

もしペックフライマシンによる大胸筋の単関節種目を集中的に行い発達させていったとしましょう。単関節は基本的に一部位にしかフォーカスしませんが、ペックフライマシンは少なくとも三角筋前部と二頭筋は若干ながらも支え程度の役割を担いますが、ある程度の大胸筋の発達を実現した際には、大胸筋の筋力の割に補助筋群の支えが支え程度に収まらないほどの大胸筋との筋力格差が生じそれが影響し大胸筋を追い込む前に先に三角筋前部と二頭筋がバテて大胸筋のトレーニング強度を停滞せざる負えなくなります。

つまり多関節種目が補助筋群を一括して発達させるからこそ続行できる大胸筋の種目も、単関節種目に依存し続けた結果、皮肉なことに大胸筋を追い込む前に先に貧弱な補助筋肉群が支えにならず大胸筋種目を最後まで追い込めないデメリットを生じさせます。あくまで単節種目に極端に依存しきった場合の例です。日頃から多関節種目を取り入れていればトレーニングに少なくとも間違いはありません。

単関節種目のメリットとデメリット

初心者が多関節種目を利用して、ある程度の筋肉を構築することが出来ても何れは多関節種目による成長には限界を迎えます。というのも筋肉は無限大に大きくすることはできず初心者が最初の1年で大きく筋肉を発達させることはできても、それが毎年続くわけでもなく成長は緩やかになっていきます。この成長の低下を打破するためには一部位に過集中した強度のトレーニングが必要になっていきます。そこで出番になるのが単関節種目です。多関節種目が複数の筋肉群を同時に連動させることにより対象筋よりも先に補助筋肉群が疲労した場合、対象筋をオールアウトできなくなってしまうところ単関節種目は補助筋肉群の影響なくして対象筋にアプローチしつくしますので結果的に単関節種目のほうが一部位を責める目的利用するなら最も優れた種目となります。

ただし、体幹から末端部にかけて既にバランスよく筋肉が発達している場合において特に発達させたい部位にフォーカスしピンポイントで単関節種目を取り入れるのは有効ですが、身体の土台が出来上がっていない初心者が単関節種目を中心としたトレーニングをおこなってしまうと全身、各筋肉部位の発達バランスの乱れが生じると同時に皮肉にも何をやっても成長する初心者が多関節種目を行おうが単関節種目を行おうが発達速度に大差ないでしょう。となれば、まだ補助筋群の強度が十分に足りない初心者は多関節種目を中心にしたほうが望ましいです。補助筋群が出来上がっている上級者が必要に応じて単関節種目を利用するのが望ましいでしょう。

多関節種目と単関節種目の用途

例えばですが、初心者の上半身と下半身を、それぞれの単関節の筋肉として考えます。上半身の筋肉ばかり発達させてしまったら、ある時期になると上半身で扱う重量に下半身が耐えられずウェイトを持った時点で腰が折れてトレーニングできなくなります。ところが上半身と下半身の筋肉を連動させた多関節のトレーニングを行ったらどうでしょう。上半身の筋肉の発達に応じて、補助筋肉群として利用される下半身の発達も生じ上半身を支えるキャパが広がります。結果的に上半身のトレーニングに支障をきたさなくなります。多関節種目のメリットとは、このようなイメージとして捉えておくと良いでしょう。

上級者が成長の停滞が生じるようになったころ、上半身のレップ中に下半身がバテて上半身の追い込みに影響したとします。この時に下半身が伴わない上半身単一に変えてピンポイントで局所的なトレーニングをすることで上半身を追い込みきって更なる発達を目指します。ただし、このような単関節を乱用しすぎると当然ですが、上半身と下半身の発達バランスに格差が広がりバランスが崩れるので一定期間は、再び多関節種目を行い発達しすぎた上半身に対し必要な補助筋群である下半身の発達の遅れを取り戻して上げます。そして再び単関節へとシフトし、また多関節と繰り返します。

ここで一つ疑問を抱く人もいるかもしれません。

はじめから単関節で全身を鍛えればいいのではないか・・・

ここでポイントになるのが多関節種目でしか得られない効果として複数の筋肉群との連動性の向上があります。もし、上半身も下半身も、それぞれ独立した筋肉群として単関節中心にトレーニングを行い続けたとしましょう。すると、上半身と下半身を繋ぐコネクトがぶっ壊れるでしょう。具体的には上半身も下半身も大きいが連動性というコネクトが伴わないため、上半身を鍛えるにしても、せっかく発達させた下半身が支えとして機能しないということです。これもまた、ウェイトをもった瞬間に腰が折れるということです。

こうならないために以下の要点を押さえておきましょう。

ポイント

初心者は多関節種目で鍛えつつ各筋肉群の連動性(コネクト)をしっかり養いながら全身の発達を促し、上級者になったら特に発達させたい部位に時折、単関節を取り入れ一定期間経過後、再び多関節種目にてコネクト作りを促す交互を行う。

多関節種目と単関節種目それぞれ使った実践編

大胸筋と上腕三頭筋を鍛える2種類の例です。

一般的な多関節種目から単関節種目の王道的流れ

前半は多関節種目から後半は単関節種目で行うスタンダードな例として、最初にバーベルベンチプレスによる多関節種目から入るとします。ベンチプレスにて大胸筋と補助筋肉群を同時に鍛えますが、ベンチプレスだけでは大胸筋の収縮可動域が不完全ですので次の種目はフル収縮の行えるダンベルベンチプレスに変えます。先ほどのベンチプレスよりも補助筋群を更に酷使する種目となるため、その影響あってバーベルベンチプレスよりも重い重量を扱えませんが先頭の一種目目にて既に強い刺激を大胸筋に入れているので問題ありません。ここで更にフライ系などの単関節種目を取り入れれば、ほとんどの場合、大胸筋をオールアウトさせることができます。

更に大胸筋という大きい筋肉をオールアウトさせた後に、先ほど補助筋肉群の役割としていた三頭筋を集中したトレーニングに移っていきます。

参考

  1. バーベルベンチプレス
  2. ダンベルベンチプレス
  3. フライ種目

上級者向け単関節種目から多関節種目の流れ

また大胸筋のトレーニングを例に流れを説明すると補助筋群を極力必要としない単関節系の種目を先に行います。最初にペックフライマシンにて大胸筋のみを集中的に鍛えていきます。二種目目は可変ベンチを利用したダンベルベンチにてフライとプレスの中間に位置するフォームにてペックフライのみでは収縮の足りない上部や下部の強度を補っていきます。この時、レップの後半、セットの後半になるにつれて大胸筋がオールアウトに近づいていきますので徐々にフライ気味のフォームからプレス気味のフォームに変えていき補助筋群のアシストを借りて大胸筋を最後まで追い込んでいきます。

次の三頭筋の種目については、スカルクラッシャーによる単関節種目で集中的に攻めていき、三頭筋のオールアウトが近づくにつれて徐々にプレス気味のフォームに変えていきレップとセットの続行、オールアウトさせます。

参考

  1. ペックフライ
  2. ダンベルベンチプレス(フライ気味からプレス気味)

この方法は、一部位に過集中させたトレーニングから始まり後半は補助筋群を利用して更に、その部位を徹底して追い込む流れなので既に身体全体の補助筋群が出来上がっている上級者にオススメの流れです

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